その高校生は臆面もなく言った。
「勉強したくないから〇〇大学に行く」
やはりというべきか。
ついにというべきか。
Fランク大学は勉強したくない高校生の進路先となっていた。
就職できない、勉強したくない人が行くのが“最高学府”の大学とはトホホ。
彼らの4年後はこんな感じになる。
「キミは学生時代、何を学んできたの?」
に絶句。
「では力を入れてきたことは何?」
にやっと自信回復し
「アルバイトです」
「では、そのアルバイトで身につけたことは何?」
に再び絶句。
「要するに何もしなかったんだね」
に小さくうなずく。
「よもすえだ」と嘆く大人を見て、彼は無邪気に質問する。
「よもすえって誰ですか?」
大人はため息交じりに答える。
「広末の妹分じゃないよ。よもすえとはキミのことだよ。
お先真っ暗。世の中、もうおしまい。『世も末』ってことだよ」